楽曲解説シリーズ第二弾。今回は少し時間を遡って、ゼロ年代前半頃に流行っていた J-Rock のスタイルを見てみます。 私事ですが、当スクールのホームページを立ち上げて、本格的にレッスンをスタートしたのが2003年の12月でした。その当時バンドをやっていた中高生の間で人気があり、よくコピーされていたバンドでは、175R、Bump of Chicken、GO! GO! 7188、SHAKA LABBITS、ELLEGARDEN 等が今でも強く印象に残っています。 ジャンル分けというのは、人によって見方が分かれるところで、非常に難しいのですが、この当時の音楽のスタイルを、特にドラムのスタイルから考えると、パンクの影響を受けたバンドが多かったと言う事ができます。特に175R の様なバンドは青春パンクと呼ばれていて、アップテンポでストレートなグルーブが特徴でした。しかし、アップテンポなパンクビートだけでは単調になってしまうので、ハーフタイムのセクションを挿入して、ファンク系の細かいグルーブを聴かせるのが非常に流行っていました。 今回は2003年(たまたまですが、当スクールの開校の年なので、縁を感じます笑)にリリースされた、175R のビューティフルデイズを取り上げます。上で説明した様な、この当時の流行のスタイルをきれいにまとめた曲です。 まず曲の冒頭 Aメロは以下の通りです。32小節のセクションで (ビートx7小節 + フィルイン1小節)x4 という構成ですが、最初の8小節のみフィルインが入りません。 そうしてハーフタイムのセクションになります。今まで一本調子だった曲調が、ハーフタイムの手数の多いパターンのセクションで緩急がついて、曲に面白みが出て来ます。短いセクションですが、パターン自体結構複雑なので、慣れないと難しいです。 下の譜例では右手のシンバルを8分音符で書いているので、本来なら、♪=♩という記号をいれて、それまでの4分音符と、これ以下の8分音符が等しい事を定義します。 突然ですが、記事を書いている途中に急用が出来てしまいました。勝手ながら一度中断させて頂き、次回に続きます。乞うご期待!
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今 Total Fat の Party Party を採譜しています。この曲のイントロは典型的な裏打ちのディスコビートです。このビートは、私の印象だと、2000年代に入ってから良く耳にする様になりました。その後もバリエーションを加えながら、すっかり定番のビートとして定着した感があります。 8小節のセクションで、4小節ずつ10秒と16秒のところで、譜例のフィルインが入ります。 その後23秒から歌が入って来て、いわゆる Aメロです。このセクションは下の譜例の1小節目の通り、シンプルな8ビートのセクションです。7、8小節目、15、16小節目はキメなので、ギターとベースのリズムとしっかり合わせましょう。 サビはテンポが倍になっていて、とても速いビートです。最近他のバンドでも、曲の中に一部、倍テンのビートを挿入している曲を聴いたので、もしかしたらこのアイデアが流行って来ているのかも知れません。そうだとすると、これ系のビートを普段から練習しておきましょう。こういうビートをとっさに演奏するのは難しいです。 上の譜例では、譜面を元のテンポで書いてあるので、少し読みにくいかも知れません。演奏する内容は下の譜例の通りなので、参照して下さい 速いビートを演奏する時は、右手のハイハットが問題になります。人によっては、4拍全てを刻まないで、2、4拍のスネアと同じタイミングだけ刻む人もいます。Total Fat はどうだろうと思い、YouTube で 映像を確認したら、2拍目と4拍目の裏拍だけを演奏していたので、譜面もその通り書いてあります。この方法を覚えておくと、とてつもなく速いテンポの曲も楽に演奏できるので、覚えておいて損はありません。
もしテンポに余裕があれば、下の譜面の様に、ハイハットを4つで刻んでも問題ありません。また、裏拍で刻むのが安定しない時は、少しテンポを落として、4つで刻む練習をしてみましょう。 |
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4月 2024
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